気になる本
堀田 修・著
「つらい不調が続いたら慢性上咽頭炎を治しなさい」
頭痛、首・肩こり、倦怠感、咳ぜんそく、めまい、
全身痛、胃もたれ、不安、うつ、などなど、
身体の各所に生じる症状が、
上咽頭の炎症に関係する可能性についての本だ。
これが、あなたに当てはまるかどうかは分からない。
筆者(この本の著者でなく、この文章を書いている)が、
いつも言うように、本当の原因はわからない。
だからといって、この本を無視するのでなく、
利用したらいいと思う。
上咽頭っていうのは、鼻の奥で、のどの一番上。
鼻から吸い込んだ空気が、方向を変えるところ。
そして、活性化されたリンパ球が多数置かれた免疫の場。
この部位の炎症は、自覚しにくい場合が多いらしく、
なんかあるなと感じていても、
それが普通なんだと思っていたりする。
のどに意識を向けてみよう。
ちょっとムズムズする感じはないだろうか。
なんとなく咳払いしたくなる感じは?
こうした感覚が、即炎症ってわけじゃないだろうけど、
多かれ少なかれ、違和感っぽいのが身近な、のどだ。
この本によれば、のどの下の方に違和感を覚える場合、
その多くが下ではなく、
実は上の方、つまり上咽頭にあるという。
事例研究:インフルエンザ後の咳
2018年2月、筆者はインフルエンザにかかってしまった。
(予約変更してもらった人、その節はありがとうございました。)
すぐに治ったんだけど、咳が止まらずに困った。
思いがけない時に咳き込みだして、なかなか止まらなくなってしまう。
のど仏の下あたりで、咳の元がいつも待機している感じがする。
就寝中に咳込むし、セッション中も咳込みそうになる。
さすがに困って、
のどの奥にシュッってスプレーする薬をやってみたりした。
もちろん、心の方からもアプローチした。
…叫びたいんだ。いろんなことに。
心の方を書いちゃうと、趣旨がずれるので、割愛。
で、書店でこの本を見つけた。
ざっと目を通してみて、あり得るかもと思った。
当てはまりそうな人の顔が次々に浮かぶ。
となれば、実験だ。せっかく症状があるんだ。
のどスプレー薬を使った。
のどに、シュッとしてから、頭を思い切り仰向ける。
薬が、のどの奥を上の方へ流れるのを感じる。
しみる。
そこそこそこって、
痒い所に手が届く感じがした。
そして、起き上がると、のどの違和感が消えていた。
それは、数時間しか続かず、また咳は再開した。
だけど、可能性はあると思った。
この本の巻末には、耳鼻科のリストが載っている。
上咽頭擦過療法ってのをやってくれるところ。
その一つに行ってみはしたけど、あきらめた。
このときは花粉症のシーズンで、外まで並んでたから。
で、この本で紹介されている自分で治す方法を試すことにした。
鼻うがい
生理食塩水を使ってやる、これがよかった。
2、3日で咳は出なくなった。
具体的な方法は、申し訳ないですが、検索してみてね。
必ず見つかるから。
まとめ
なんで、これを紹介するかっていうと、
その診断と治療は、
あまりにも負担は少なく、簡単だからだ。
そんな簡単なことで、
いままで原因不明とされていた症状が、
治癒へ向かう可能性がありそうなんだ。
この可能性に開いておきたいじゃない。
本には実に多彩な症状があげられている。
えーっ、この症状もそうなの!って、
思い当たるものがあるかもしれない。
繰り返しになるけど、
頭痛、花粉症、首・肩こり、胃もたれ、歯痛、耳鳴り、足の症状、
慢性疲労、子宮頸がんワクチンの後遺症、うつ、などなど。
もちろん、全てがこれで解決ってわけにはいかないだろう。
筆者よりもっと切実な症状の人にも勧められるだろうかとも思う。
だけど、負担が少ないのだから、
試してみるという選択肢はなくならないんじゃないかな。
どう?